新千歳空港デジタル航空博物館
北海道ショールーム

新千歳空港デジタル航空博物館

飛行機解体新書

機体の設備・装備・構造

エンジンのしくみ

レシプロエンジン

自動車やオートバイと同じピストンを使ったエンジンでプロペラを回します。シリンダの並べ方の違いによって、小型飛行機やヘリコプターに使われる水平対向型、大型液冷エンジンに多いV型、大型空冷エンジンに多い星型などがあります。空気の薄い上空でも馬力が出るように過給器を取り付けたものなどもあります。

ターボプロップエンジン

タービンエンジンを使ってプロペラを回すエンジンです。ジェットエンジンと同じようにコンプレッサで空気を吸い込んで圧縮し、燃焼室で燃料と混ぜて燃やし、出来た高圧の排気ガスの力でタービンを回してその回転をプロペラに伝えます。ジェットエンジンとちがって排気ガスの力の90%はプロペラを回すために使われます。

ターボシャフトエンジン

タービンエンジンを使ってヘリコプターの回転翼(かいてんよく)を回すエンジンです。コンプレッサで吸い込んで圧縮した空気に燃料を混ぜて燃やし、排気ガスでタービンを回します。回転力はシャフトとギアで回転翼に伝えヘリコプターをとばします。排気ガスの力は全て回転翼などを回すための動力として使われます。

ジェットエンジン

コンプレッサを使って空気を吸い込み、圧縮した空気に燃焼室で燃料を混ぜて燃やし、後ろへ吹き出して飛行機を推進します。排気ガスの勢いだけで推進力を出すターボジェットと、燃焼室の後ろにもう一つのタービンをつけてその回転力で大きなファンを回し、燃やさない空気もいっしょにに吹き出すターボファンの2種類があります。

ターボファンエンジンのしくみ

飛行機の胴体

昔の飛行機は木や竹とワイヤーで飛行機の形をしたフレームをつくり、まわりに布を張って軽い機体をつくっていました。現代の飛行機はジュラルミンと呼ばれる軽いアルミニウム合金の板を使って飛行機の形を作り、その板の力で機体をもたせるモノコック構造でつくられています。ですからジャンボジェットの様な大型機でも大きさの割に軽く、実物を重さが100gくらいのプラモデルと同じ大きさにすると、なんと21gという軽さになります。また、飛行機が飛ぶ上空は地上よりも空気が薄く、地上の気圧を保った飛行機はふくらんだり縮んだりするので、それにたえられるようにもつくられています。

飛行機の翼の原理

飛行機はつばさの持つ浮く力(揚力)によって空を飛ぶことができます。つばさは上面のほうが下面よりもふくらんだ特別な形をしており、飛行機が前に進むと、つばさの両面に空気の流れが当たり、この流れ方の差によって揚力をだす仕組みになっています。その他に、離陸や着陸の時に大きな揚力を出すフラップ、左右の傾きをなおすエルロン、左右の方向をなおす方向舵、機首を上下にコントロールする昇降舵などがあります。
揚力を生む翼の原理

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飛行機のつばさは上の面の方が下の面よりふくらんでいる。飛行機が進むと、つばさの上を通る空気は下を通る空気よりも曲がった長い距離を通るので、空気の流れが速くなる。するとベルヌーイの定理によってつばさの上の圧力が下がり、つばさは上に持ち上がる。 ベルヌーイの定理は、水道から出る水にスプーンのふくらんでいる方を近づけるとすいよせられる事でわかる。
揚力を増す仕組み・スラットとフラップ

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大きな飛行機が短い距離で離着陸するためには遅いスピードで離陸や着陸を行わなければならない。そこで、スピードが遅くとも十分な揚力を出すためにフラップを使う。 つばさの後ろに取り付けたフラップを引き出してつばさの面積を増やし、同時につばさのふくらみがより大きくなるようにしてやると、スピードが遅くとも大きな揚力を出すことが出来る。
ベルヌーイの定理

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スイスの物理学者、ベルヌーイは、ある流体(空気など)の流れのなかで、速いところはおそいところよりも圧力が下がる事を発見した。これは、図のように紙を2枚合わせて息を吹き込むと、広がらずに引き寄せられることでわかる。
エルロンの役目

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エルロンは補助翼(ほじょよく)ともよばれ、主翼の一部が上下に動くようになっていて、これを互い違いに動かして飛行機の傾きを調整する。

飛行機の尾翼

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飛行機の尾翼には水平尾翼と垂直尾翼があり、水平尾翼は機首の上下方向に変化するのを戻す昇降舵(しょうこうだ)、垂直尾翼には機首が左右にふれるのを戻す方向舵(ほうこうだ)がついています。昇降舵は主翼(しゅよく)付近にある飛行機の重心を中心に、飛行機の後ろを持ち上げたり押し下げたりすることにより飛行機の角度を変えることができます。

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垂直尾翼についている方向舵を動かすことにより機首の方向を変えることができます。

飛行機の着陸装置

大型旅客機の着陸装置は飛行機の重量を支え、離陸や着陸に耐え、滑走路を走りまわれなければなりません。乗客や貨物を乗せ、燃料を満タンにしたジャンボジェットは重さが400tにもなり、それを直径1.2mのタイヤ18個で支えています。安全に停止するために、車輪には強力なディスクブレーキが取り付けられています。また、飛行中には空気の抵抗を減らすため、脚を折りたたんで翼(つばさ)や胴体の中にしまうため複雑な構造になっています。

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